漏水の早期発見が重要!点検方法と注意点を解説

漏水は、建物の劣化を加速させるだけでなく、生活環境にも大きな影響を与える厄介な問題です。アパートやマンションなどのオーナーや管理者にとっては、早期発見が建物の寿命を延ばすカギとなります。しかし、どのように点検すれば良いのか、また何に注意すべきかが分からないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、漏水の主な原因や自分でできる点検方法、放置した場合のリスクや注意点について解説します。さらに、定期的な点検の重要性や専門業者による対応のメリットについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。

 

漏水の主な原因とは?

漏水が発生する原因はさまざまですが、主に配管の劣化や施工時の不備、外部環境によるダメージが挙げられます。これらの原因を理解することで、漏水の早期発見や予防が可能になります。それでは、漏水の主な原因について詳しく解説します。

 

配管の老朽化

建物の配管は、長年の使用によって徐々に劣化していきます。特に築年数の経過した建物では、配管の内部が腐食しやすく、ひび割れや穴が生じることがあります。また、材質によっては、錆が発生して水が漏れるケースも少なくありません。

例えば、給水管や排水管は水の流れが絶えないため、劣化が進みやすい傾向にあります。定期的に点検を行い、劣化のサインを見逃さないことが重要です。

 

接続部の劣化

配管同士の接続部分や蛇口などの接続部は、漏水が発生しやすいポイントです。ここにはパッキンやシール材が使用されていますが、時間の経過とともに劣化し、密閉性が低下することがあります。

接続部からの水漏れは、初期段階では気づきにくいため、定期的な目視点検が欠かせません。特に、水回り設備の床や壁に湿り気が見られる場合は、接続部の劣化が原因かもしれません。

 

施工不良による問題

新築時やリフォーム時の施工不良が原因で漏水が発生することもあります。防水施工が不十分だったり、配管の取り付けが適切でない場合、時間が経つにつれて漏水リスクが高まります。

また、見えない部分での不適切な施工は、壁内や床下で漏水が発生しやすく、発見が遅れるケースが多いです。信頼できる業者に依頼し、正確な施工を行うことが重要です。

 

外部からの物理的ダメージ

地震や地盤沈下、外部からの衝撃など、物理的な影響によって建物の配管や防水層が損傷することがあります。例えば、屋根や外壁に亀裂が入った場合、そこから雨水が浸入し、漏水が発生することがあります。

特に、大型の建物や古い建築物は、地震などの自然災害の影響を受けやすいため、建物全体の点検が欠かせません。小さな亀裂でも放置すると大きな漏水被害につながる恐れがあります。

 

自分でできる漏水点検方法

漏水が疑われる場合、専門業者に依頼する前に自分で簡単に点検する方法があります。早期に漏水の兆候を発見することで、被害の拡大を防ぎ、修繕費用を抑えることも可能です。以下の方法で漏水の有無を確認してみましょう。

 

水道メーターを確認する

漏水の有無を最も簡単に確認できるのが水道メーターの点検です。手順は以下の通りです。

1.家中の蛇口や給水設備をすべて閉める。
2.水道メーターの「パイロット」と呼ばれる小さなコマを確認する。
3.蛇口がすべて閉まっているにもかかわらず、パイロットが回転している場合は、どこかで水漏れが発生している可能性があります。
水道メーターは通常、屋外の地面近くや玄関脇に設置されています。定期的に確認することで、目に見えない漏水を早期に発見することができます。

 

水回り設備のチェック

漏水は水回り設備が原因となることが多いため、キッチンやトイレ、洗面所、お風呂場などを重点的に確認しましょう。以下のポイントに注意して点検を行います。

・蛇口や配管の接続部:水がにじんでいないか、ポタポタと滴っていないか確認します。
・床や壁の湿り気:水回り設備の周囲に湿り気やカビ、シミが見られる場合は漏水のサインです。
・トイレタンクの水漏れ:トイレのタンクから水が流れ続けていないか、耳をすませて音を確認しましょう。
特に床下や壁内部の漏水は発見が難しいため、小さな異変でも見逃さないよう注意が必要です。

 

床や壁の湿り気を調べる

目に見える範囲で壁や床に湿り気やシミ、カビが発生していないかを確認します。漏水は床下や壁内部からじわじわと広がることが多く、初期段階では気づきにくい場合もあります。

・天井のシミ:上階からの漏水が疑われます。
・壁紙の浮き:内部に水分が溜まっている可能性があります。
・床の軋み:水分の影響で床材が変形していることも考えられます。
湿り気が確認できたら、早めに対処することが重要です。放置すると建物の劣化が進行し、大規模な修繕が必要になる恐れがあります。

 

音で漏水を確認する

壁の中や床下で漏水が発生している場合、「ポタポタ」「シュー」といった音が聞こえることがあります。家の中が静かな時間帯に、壁や床に耳を当てて確認してみましょう。特に、配管が集中している水回り付近では注意深く音を聞くことがポイントです。

 

目視で確認できない場合は専門業者へ

自分での点検で漏水が発見できなかった場合でも、異常を感じるようであれば専門業者に依頼することをおすすめします。壁や床下など目視が難しい部分は、赤外線カメラや特殊な機器を用いて正確な漏水診断が可能です。

 

漏水を放置するリスク

漏水を放置すると、建物の劣化をはじめ、健康被害や経済的な負担が大きくなります。初期の小さな漏水であっても、時間が経つにつれて深刻な問題に発展することがあるため、早めの対処が重要です。ここでは、漏水を放置することで生じる主なリスクについて詳しく解説します。

 

建物の構造劣化

漏水による水分が建物内部に浸透すると、建材や構造体が腐食し、建物全体の強度が低下する恐れがあります。特に、木材や鉄筋コンクリートは水分に弱く、次のような問題が発生します。

木材の腐食:湿気が続くと木材が腐り、シロアリ被害の原因にもなります。
鉄筋の錆び:コンクリート内部の鉄筋が錆びることで、ひび割れが拡大し、耐久性が大幅に低下します。
天井や壁の崩壊:水分が溜まることで天井や壁が膨張し、崩落する危険性があります。
建物の寿命を縮める原因となるため、早期の修繕が必要です。

 

カビや健康被害の発生

漏水が続くと、湿気が増加し、カビが発生しやすくなります。カビは目に見えるだけでなく、空気中にカビの胞子が広がり、室内環境を悪化させます。

特に、以下の健康被害が懸念されます。

・アレルギー症状:カビの胞子を吸い込むことで、くしゃみや鼻水、咳などが引き起こされます。
・喘息や肺の病気:カビの繁殖が進むと、喘息や呼吸器系の病気を悪化させる可能性があります。
・皮膚炎:湿気がこもることでダニが発生し、皮膚への影響が出ることもあります。
特に、小さな子どもや高齢者、アレルギー体質の方がいる場合は注意が必要です。

 

水道料金の増加

漏水が発生すると、無駄な水が流れ続けるため水道料金が増加します。例えば、わずかな漏水でも月単位で計算すると、次のような水道料金が発生する可能性があります。

・1滴ずつ漏れている場合:約1,000円~2,000円程度の増加
・蛇口から滴る漏水:約3,000円~5,000円程度の増加
・配管のひび割れによる漏水:数万円以上の水道料金が発生することもあります。
放置期間が長引けば長引くほど、経済的な負担が大きくなるため、早めの点検と修理が重要です。

 

修繕費用の増大

漏水を放置して被害が広がると、修繕にかかる費用も増大します。初期段階では簡単な補修で済む場合でも、被害が進行すると次のような工事が必要になることがあります。

・天井や壁の張り替え工事
・配管の交換工事
・防水層の再施工
また、漏水が原因で建物の基礎部分にまで影響が出た場合、大規模修繕が必要になることもあり、数百万円単位の費用がかかるケースもあります。

 

居住者や利用者の不満

アパートやマンションのオーナー、管理者にとって漏水は大きなトラブルの一つです。漏水を放置すると、以下のような問題が発生します。

・居住者の生活環境の悪化
・退去者の増加
・建物の評価や資産価値の低下
施設やビルの場合も、漏水によるトラブルが利用者からの不満につながり、管理体制への信頼を失う原因にもなります。

 

漏水点検時の注意点

漏水点検を行う際は、作業中の安全性を確保し、適切な方法で点検することが重要です。誤った対処や無理な作業を行うと、かえって被害が拡大する恐れもあります。ここでは、漏水点検時に注意すべきポイントについて解説します。

 

安全対策を徹底する

漏水が発生している場所が電気設備の近くや床下などの場合、感電や滑って転倒する危険性があります。点検を行う際は、次の安全対策を徹底しましょう。

・電源を切る:漏水が電気設備付近で発生している場合、ブレーカーを落として安全を確保します。
・足元に注意:水が溜まっている場所では滑りやすいため、滑りにくい靴や長靴を着用します。
・照明を確保する:床下や暗い場所の点検では、懐中電灯などを使用し、視界を確保しましょう。
特に高所や狭い場所の点検では無理をせず、安全第一で作業を進めることが大切です。

 

無理な修理は避ける

漏水を発見すると、自分で修理を試みたくなることもありますが、無理に対処すると状況が悪化することがあります。例えば、以下のような行為は避けましょう。

・配管を強く触る:劣化した配管を触ると、破損が進んで漏水が拡大することがあります。
・自己流の補修:テープや接着剤で一時的に補修しても、根本的な解決にはなりません。
・壁や床を無理に壊す:漏水箇所を特定しようとして壁や床を壊すと、後の修復が大掛かりになる場合があります。
無理な作業を避け、漏水が確認できたら専門業者に修理を依頼することが確実です。

 

早めに専門業者に依頼する

漏水は初期段階では発見が難しく、見えない場所で進行していることがほとんどです。自分で点検しても原因が分からない場合や異常を感じたら、早めに専門業者に相談することをおすすめします。

専門業者に依頼することで、以下のようなメリットがあります。

・漏水の原因を正確に特定:特殊な機器や技術を用いて、壁内や床下の漏水も正確に診断します。
・適切な修理と対策:原因に応じた修理や防水工事を行い、再発を防ぐ対策も提案してくれます。
・被害の拡大を防止:早期の対応により、建物へのダメージや修繕費用の増加を抑えることができます。
特に建物が古い場合や漏水の範囲が広がっている場合は、放置せず専門の業者に早めに連絡しましょう。

 

定期的な点検の習慣をつける

漏水のリスクを最小限に抑えるためには、定期的な点検を習慣化することが重要です。水道メーターの確認や水回り設備の点検を日常的に行うことで、早期発見につながります。また、専門業者による年に1回程度の定期点検を実施することで、見えない部分の漏水も未然に防ぐことが可能です。

 

定期的な点検の重要性

漏水は、初期段階では気づきにくく、発見が遅れると建物への被害や修繕費用が大きくなります。定期的に点検を行うことで、漏水の早期発見や予防が可能になり、建物の寿命を延ばすことにもつながります。ここでは、定期的な点検がなぜ重要なのかを詳しく解説します。

 

早期発見で修繕費を抑える

漏水は放置すると壁や床、建材への浸透が進み、最終的には建物の構造部分にまで被害が広がることがあります。しかし、定期的に点検を行えば、初期段階で漏水を発見できるため、簡単な補修で問題を解決できるケースが多いです。

例えば、配管のひび割れや接続部の劣化など、軽微な漏水ならば短期間かつ低コストで修理が可能です。一方で、被害が拡大すると大規模な修繕工事が必要となり、多額の費用と時間がかかることになります。定期点検は、結果として経済的な負担を軽減する重要な手段です。

 

建物の寿命を延ばすために

建物は年月の経過とともに劣化が進みますが、漏水を放置することで劣化のスピードが加速します。水分が建材に浸透すると、木材の腐食やコンクリート内部の鉄筋の錆びが進行し、建物の強度が低下します。

定期点検により漏水を未然に防ぎ、必要に応じて防水施工や配管の交換を行うことで、建物を良好な状態に保つことができます。特に、アパートやマンションなど複数の居住者がいる建物では、建物の寿命を延ばすことが管理者の大切な役割となります。

 

専門業者による詳細なチェック

自分でできる点検にも限界があります。特に、壁内や床下、天井裏など目に見えない部分での漏水は、専門的な機器や技術がなければ発見が難しい場合があります。

専門業者による点検では、以下のような方法で漏水の有無を正確に診断します。

・赤外線カメラ:建物内部の温度差を確認し、漏水箇所を特定する。
・漏水検知器:音や圧力の変化を測定し、目に見えない漏水を発見する。
・目視による詳細な確認:建物の状態を細かくチェックし、劣化の兆候を見逃さない。
専門業者に定期的な点検を依頼することで、漏水の早期発見が可能になり、建物を長期間にわたって守ることができます。

 

居住者や利用者の安心につながる

定期的な点検を実施し、建物を良好な状態に維持することは、居住者や施設の利用者に安心感を提供します。特に、アパートやマンションのオーナー、管理者にとっては、入居者の信頼を得るためにも重要です。

漏水トラブルが発生すると、生活環境が悪化し、退去者の増加や建物の資産価値低下にもつながる恐れがあります。定期的な点検を行うことで、管理体制への信頼を高め、長期的な運営にも良い影響を与えます。

 

株式会社翔和の漏水点検と防水工事

アパート・マンション・ビルなどの大規模修繕工事に特化した専門業者が、漏水点検と防水工事を通じて建物の安全と機能性を維持しています。6000件以上の防水施工実績を誇る専門技術者が、建物ごとに最適な工事内容を提案し、漏水問題を解決してきました。ここでは、防水施工の特徴と対応内容について詳しくご紹介します。

 

6000件以上の防水施工実績

これまでに6000件を超える防水施工を実施しており、漏水被害の原因を徹底的に調査し、適切な対策を行っています。建物の構造や状況に合わせた施工が可能で、長年の経験から確かな技術力と提案力を積み重ねています。

 

屋上・外壁・屋内まで徹底対応

漏水の発生箇所に応じて、屋上・外壁・屋内などあらゆる場所に対応しています。それぞれの施工内容に合わせ、最適な防水工法を選定し、高品質な仕上がりを提供します。

・屋根・屋上防水工事:
耐久性が高い塩化ビニール防水シートや、継ぎ目のないウレタン防水施工で、雨水の侵入を完全に防ぎます。

・外壁防水工事:
シーリング材を使用し、外壁やガラス周りの隙間をしっかりと防水します。劣化状況に合わせた打ち替えや打ち増し施工が可能です。

・屋内防水工事:
外階段や半屋内スペースにも対応し、見落としがちな箇所まで徹底的に点検・防水を行います。

 

建物の美観と機能を長期間維持

防水工事は水漏れの対策だけではなく、建物の美観と機能性を保つためにも重要です。劣化部分の補修、外壁塗装、防水施工を一貫して対応し、建物の寿命を延ばすためのサポートを実施しています。

また、施工後の品質保証やアフターメンテナンス体制も整っており、長期的に安心できる建物管理を支援します。

 

最適な施工方法を提案

建物の状態や利用状況に応じて、最適な施工方法を提案します。現地調査を行った上で、低騒音施工や高耐久な防水シート施工など、細かなニーズにも対応が可能です。

建物ごとの特性や問題に合わせた施工を行うことで、漏水の再発防止や建物の資産価値維持にも貢献します。

 

まとめ

漏水は放置すると建物の構造劣化や健康被害、水道料金の増加など、さまざまなリスクを引き起こします。早期に発見し、適切に対処することが建物の寿命を延ばし、経済的な負担を軽減するためにも重要です。

自分でできる点検方法を定期的に行うと同時に、専門業者による詳細な点検や防水工事を依頼することで、見えない漏水リスクにも対応できます。特にアパートやマンションなどの管理者にとって、建物の資産価値維持のためにも漏水対策は欠かせません。

建物の漏水でお困りの方は、専門業者の力を借りて早めの点検と対策を行いましょう。


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