友人と自宅で映画を観ている時、感動のシーンで涙を流していると涙の味って感情によって変わるって知ってる?と言われ、驚きで涙が止まりました😲(笑)気になったので調べてみる事にしました🔍
涙の味は感情によって変わる?
感情が高ぶったときに出る涙。じつは、涙は出るときの感情によって味が微妙に変わるといわれています。うれしかったり悲しかったりするときに出る涙は薄く水っぽい味で、腹立たしかったり悔しかったりするときにはほんの少し塩味の効いた味。
実際にはほとんど差がなく、多くの人には自覚できないような小さな違いですが、なぜこんな変化があるのでしょうか。それは、人間に備わっている「自律神経」の働きが関係しています。
人間は意識しなくても心臓を動かし、呼吸し、食べ物を消化し、体温を一定に保っています。これらはどれも、自律神経の働きが土台となっています。自律神経は、私たちが生きるために欠かせない体の営みを、意思とは無関係に調整してくれているのです。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、日中など活動的に過ごすときは交感神経が、食後や休息時などリラックスしているときは副交感神経が優位に働きます。
意志とは無関係に出てくる涙も同様に、自律神経の働きによって分泌されます。涙の分泌を刺激する神経は、三叉神経、交感神経、副交感神経の3種類。うれしかったり悲しかったりするときは副交感神経が、腹立たしかったり悔しかったりするときは交感神経が優位に働きます。
涙はおよそ98%が水分ですが、わずかにタンパク質や塩味を感じさせるナトリウムなども含まれています。つまり、涙のしょっぱさはナトリウムに由来しており、交感神経が働くと微量ですがナトリウムの分泌が増えるため、悔し涙の味は少ししょっぱくなるのです。
涙の分泌量は昼と夜で変わる
涙は感情が高ぶったときだけでなく、上まぶたの奥にある「涙腺」からつねに少量ずつ分泌されています。分泌された涙は、まばたきをするたびに目の表面に広がり、潤いを与えて乾燥を防いでいます。
ただし、涙の分泌量は一定ではなく、夜間や睡眠中には減少します。
睡眠中はまぶたが閉じられており眼球が乾燥しづらいので自然なことに思えますが、なぜ夜間に減るのでしょうか。
それは、人間に備わるサーカディアンリズムが原因だと考えられています。サーカディアンリズムとは、およそ24時間周期で繰り返される生体内の変化。
人間は昔から日が昇っている間に活動し、夜に休息・就寝してきました。そのため、人間の生理機能は現在も日中に活性化するよう設定されており、涙の分泌もこの影響を受けているのです。
なお、涙の分泌量が慢性的に低下している状態を「ドライアイ」と呼びます。「現代病の一種」ともいわれているドライアイの遠因は、パソコンを使った仕事やスマートフォンなどが普及したこと。目を酷使するなかで無意識にまばたきの回数が減り、目が乾燥しやすくなることでドライアイ傾向になる方も増えたのです。気になる方は、眼科を受診してみてください。