屋根の防水のDIYにはウレタン防水がおすすめ!費用・手順・失敗しないコツを解説

屋根の劣化や雨漏りが気になり「自分で防水できないか」と考える方は少なくありません。

しかし、防水工事は施工方法や下地の状態を見誤ると再劣化が早く、見えない部分で雨漏りを起こす可能性があります。

この記事では、DIYで扱いやすいウレタン防水の特徴や正しい手順・必要な道具・費用相場を解説します。

失敗しやすいポイントや、DIYでは対応できないケースもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

屋根の防水をDIYでおこなう前に知っておきたい基礎知識

屋根の防水をDIYでおこなう前に知っておきたい基礎知識

屋根の防水工事を考える際は、まず「どの種類の屋根か」を確認する必要があります。

勾配がある屋根は、雨水が自然に流れるため、一般的に防水ではなく屋根材そのものが雨仕舞の役割を担います。

一方、陸屋根やベランダのような平らな屋根は水が滞留しやすく、防水層が建物を守る重要な構造になります。

防水層が弱まると、内部の木材が腐食したり、天井への雨漏りが発生したりします。

ここでは、主に陸屋根・ベランダを対象にDIYでおこなう防水の基本を解説します。

陸屋根や屋上の防水塗装に関するより詳しい情報は、下記の記事をご覧ください。

【関連記事】陸屋根・屋上に防水塗装は必要?種類・費用・DIYまでわかりやすく解説

屋根の劣化のサインの見分け方|放置すると雨漏り・腐食の原因に

屋根の防水層が劣化すると、色あせ・細かなひび割れ・表面の膨れ・部分的な剥がれ・雨染みといった兆候が現れます。

特に、膨れや剥がれは内部に水が入り込んでいる可能性が高く、早めの対処が欠かせません。

これらのサインを放置すると、防水層の下にある下地が腐食し、雨漏りが天井や壁へと広がる危険があります。

軽度の劣化であればDIYで補修できますが、症状が広い場合は、内部に深刻なダメージがある可能性があるため、早めに専門業者へ相談するのが安心です。

屋根の防水のDIYが注目されるようになった理由

近年は、ホームセンターや通販で防水材が購入しやすくなり、DIY用のウレタン防水キットも増えています。

材料を自分でそろえられるようになったことで、費用を抑えたい人や部分補修で済ませたい人が自分でやるケースが増えています。

また、動画やブログで施工手順を学びやすくなった点も理由の1つです。

ただし、防水工事は下地の状態を正しく判断し、膜厚や乾燥時間を守って施工しなければ耐久性が確保できません

便利になった反面、リスクを理解したうえで取り組む姿勢が求められます。

屋根の防水のDIYにおすすめなのはウレタン防水!他の工法との違いを比較

屋根の防水のDIYにおすすめなのはウレタン防水!他の工法との違いを比較

DIYで防水を検討するなら、扱いやすさと仕上がりのバランスから、ウレタン防水が最有力です。

他の工法と比べた特徴や難易度を理解すると、安全に施工できるようになります。

  • ウレタン防水の特徴とDIYに向いている理由
  • シート防水・FRP防水・アスファルト防水が難しい理由
  • DIYと業者施工での耐久性・仕上がりの違い

順にみていきましょう。

ウレタン防水の特徴とDIYに向いている理由

ウレタン防水は、液状の防水材を塗り広げて膜をつくる工法です。

液状のため、凹凸や入り組んだ部分にも密着しやすく、複雑な形状の屋根でも施工しやすい点が特徴です。

継ぎ目が発生しないため、仕上がりがきれいで防水性を確保しやすいことも強みになります。

DIYでも扱いやすく、必要な道具が少ない点もメリットです。

ただし、膜厚を均一に保つ意識や、乾燥時間の管理が求められます。

手順を守れば効果を発揮しますが、雑に塗ると耐久性が下がるため注意が必要です。

シート防水・FRP防水・アスファルト防水が難しい理由

シート防水は、防水シートを重ねて溶着する工法で、専用の溶着技術が必要になります。

圧着が不十分だと剥離や浮きが起きやすく、DIYでは安定した仕上がりになりにくい点が課題です。

FRP防水は、樹脂をガラスマットに含浸させて固める方法で、強い臭気と硬化時間の管理が難しく、住宅地では扱いにくい傾向があります。

アスファルト防水は、高温で溶かしたアスファルトを使用するため、火気の扱いが必要で非常に危険です。

これらの理由から、シート防水・FRP防水・アスファルト防水はDIYには適していません

DIYと業者施工での耐久性・仕上がりの違い

DIYのウレタン防水は、材料費を抑えられる反面、塗膜の厚みが均一にならず、密着不良が起きやすい点がデメリットです。

仕上がりは、見た目以上に性能に影響し、薄い部分があると早期劣化につながります。

対して、専門業者の防水工事は下地状態の判断や膜厚管理を正確におこなうため、施工後の仕上がりが安定し、長期間の防水性能を期待できます

適切な施工を前提にすると、10年以上もつケースが一般的です。

初期費用はかかりますが、耐久性を重視するなら業者施工が安心でしょう。

ウレタン防水のDIYの正しい手順を解説

ウレタン防水のDIYの正しい手順を解説

ウレタン防水をDIYでおこなう際は、手順を正しく理解しましょう。

特に、下地処理や乾燥時間の管理は仕上がりを左右するため、各工程を丁寧に進める必要があります。

DIY前にそろえておきたい基本工具

ウレタン防水のDIYでは、ローラーや刷毛・マスキングテープ・プライマーなどの基本工具が必要になります。

特に、ローラーは広い面積を均一に塗るために欠かせず、刷毛は細部の仕上げに使います。

防水材を扱う前に道具を準備しておくと、施工中に慌てることなく作業を進められます。

ホームセンターや通販には初心者向けの防水キットもあり、必要な材料がそろっているため便利です。

道具の使い方を理解し、塗り残しが出ないように作業計画を立てると仕上がりが安定します。

下地処理と清掃のポイント

ウレタン防水の効果を発揮するには、施工前の下地処理が非常に重要です。

屋根に残ったホコリやゴミ・サビ・古い塗膜を取り除き、表面を平滑に整えると防水材が密着しやすくなります。

凹みやひび割れがある場合は、充填材などで補修してから十分に乾燥させましょう。

下地が湿っていると、防水層が膨れたり浮いたりする原因になるため、天候にも注意が必要です。

丁寧な清掃と補修をおこなうことで、防水層の耐久性が大きく変わります

プライマー塗布からトップコートまでの施工手順

施工は、下記の手順で進めます。

  1. プライマー塗布
  2. ウレタン防水材の2〜3回塗り
  3. トップコート

プライマーは防水材を密着させる役割があるため、塗り残しがないように丁寧に作業します。

防水材は規定の膜厚を確保するために複数回塗り重ね、乾燥時間を必ず守りましょう。

乾燥が不十分なまま次の工程に進むと、膨れや剥がれにつながりやすくなります。

最後にトップコートを塗ると紫外線から防水層を保護できるため、仕上がりが安定します。

正しい順序を守れば、DIYでも一定の防水効果が期待できるでしょう。

ウレタン防水をDIYでおこなう場合の費用相場と業者施工の比較

ウレタン防水をDIYでおこなう場合の費用相場と業者施工の比較

屋根や屋上防水工事のDIY費用は、材料費が中心で比較的安く済みますが、業者施工は人件費や保証が含まれるため当然費用差が生まれます。

双方の特徴を理解すると、目的に合った選択ができるようになります。

  • DIYにかかる材料費・工具費の目安
  • 業者に依頼した場合の費用相場との違い
  • 費用だけでなく耐久性・保証面も比較しよう

順にみていきましょう。

DIYにかかる材料費・工具費の目安

ウレタン防水をDIYでおこなう場合、応急処置や小規模な場合であれば1〜3万円ほどで施工できます。

費用の中心はウレタン防水材とプライマーで、必要な工具はローラーや刷毛など最低限のものです。

面積が広いほど塗料の使用量が増えるため、材料費は比例して高くなります。

ホームセンターや通販では、初心者向けのセットも販売されており、道具がそろっていない人でも準備しやすい環境が整っています。

事前に必要量を計算して購入すれば、無駄なコストを抑えながら施工できるでしょう。

業者に依頼した場合の費用相場との違い

業者にウレタン防水を依頼すると、相場は1平米あたり4,000〜6,500円が目安になります。

費用には、材料代に加えて施工スタッフの人件費・下地補修・保証・必要に応じた足場代などが含まれます。

屋根の劣化状況や、施工環境によって費用が変動する点も考慮が必要です。

ただ、プロは膜厚管理や工程管理を徹底するため、仕上がりの品質が安定します。

DIYより高額になりますが、防水寿命を考えると妥当な投資といえるでしょう。

長期的な安心を求めるなら、業者施工がおすすめです。

ウレタン防水に関する、より詳しい情報は下記の記事をご覧ください。

【関連記事】陸屋根の防水にはウレタンが最適!失敗しない工法選びとメンテナンスのコツ

費用だけでなく耐久性・保証面も比較しよう

費用だけを基準に選ぶと、短期的にはDIYが魅力的にみえますが、耐久性や保証を考えると業者施工が優位になるケースが多いです。

DIYは塗膜ムラや密着不良が起きやすく、補修を繰り返して結果的にコストがかかる可能性があります。

一方、業者施工は膜厚を確保し、劣化部の補修も適切におこなうため、長期的な防水性能を期待できます。

保証が付く点も大きな安心材料です。

応急処置ならDIY、本格的な防水対策なら業者依頼が適しています。

屋根の防水のDIYでよくある失敗例

屋根の防水のDIYでよくある失敗例

ウレタン防水はDIYでも取り組みやすい工法ですが、手順を間違えると仕上がりに大きな差が出ます。

よくある失敗を知っておくと、トラブルを避けながら防水効果を高められるでしょう。

  • 下地処理不足による剥がれ・膨れ
  • 立ち上がり・端部処理を甘くして雨漏りを招くケース

順に解説します。

下地処理不足による剥がれ・膨れ

防水材の密着性は、下地処理で決まるといえるほど重要です。

清掃が不十分でホコリやゴミが残った状態で塗装すると、防水材がしっかり密着せず剥がれやすくなるため要注意です。

また、旧塗膜が劣化している場合は、そのまま塗り重ねると内部で浮きが発生し、膨れの原因になります。

さらに、下地に水分が残っている状態で施工すると、水蒸気が逃げ場を失い、膨れや剥離を引き起こします。

施工前に乾燥状況を確認し、丁寧な下地処理をおこなうことが失敗を防ぐポイントです。

塗膜の厚みや乾燥時間を守らない施工ミス

ウレタン防水は、規定の膜厚を確保して初めて防水性能を発揮します。

防水材を必要量より少なく塗ると、薄い部分が弱点となり早期劣化につながります。

逆に厚く塗りすぎても乾燥が遅れ、硬化不良を起こすでしょう。

また、1回目の塗装が乾き切る前に重ね塗りすると、内部に気泡が残り膨れを形成します。

気温や湿度によって乾燥時間は変わるため、メーカーが提示する基準を参考に進めましょう。

焦らず工程を守ることで、安定した防水層をつくれます。

立ち上がり・端部処理を甘くして雨漏りを招くケース

屋根の防水で特に注意が必要なのが、立ち上がりや端部の処理です。

コーナー部分やドレン周囲・笠木まわりは雨水が入り込みやすいため、丁寧な施工が欠かせません。

補強メッシュや防水テープを併用せずに塗装だけで仕上げると、動きが大きい部分で割れや剥がれが起きやすくなります。

わずかな隙間でも雨水が侵入すると、内部の腐食や雨漏りにつながるでしょう。

細部の処理を慎重におこなうことで、防水層全体の耐久性を高められます。

DIYでは対応できないケースと専門業者に相談すべきタイミング

DIYでは対応できないケースと専門業者に相談すべきタイミング

DIYで補修できるのは軽度の劣化に限られており、状態によってはプロの判断が必要です。

安全性や耐久性を確保するためにも、作業範囲や劣化状況を見極めながらの選択が重要になります。

広範囲にわたる屋上・陸屋根のDIYは危険

広い屋根や屋上防水をDIYでおこなう場合は、転落や滑落のリスクが高まります。

さらに大面積を均一に仕上げるには高度な技術が必要で、塗膜のムラや塗り残しが起こりやすい点も問題です。

ウレタン防水は膜厚管理が重要な工法のため、広い範囲を手作業で均一に仕上げるのは難易度が高く、結果的に早期劣化につながる可能性があります。

プロは、専用の道具と複数名の作業体制で、安全かつ効率的に施工するため、広範囲の屋根は業者依頼が安心です。

既存防水層や下地の劣化が進んでいる場合もNG

既存の防水層が大きく剥がれていたり、下地が腐食していたりする場合、上からウレタンを塗っても密着せず早期に再劣化します。

特に膨れ、穴あき、大量のひび割れがある状態は、内部に水が回っている可能性が高く、DIYでは適切な処理が難しいです。

劣化が進んでいる場合は、既存層の撤去や補修が必要になるため、専門業者の判断が欠かせません。

無理にDIYで補修すると雨漏りが広がる危険があるので、状態が悪い場合は早めに専門業者に相談しましょう。

プロの防水業者に依頼するメリット

専門業者に依頼すると、屋根の状態に合わせて最適な工法や材料を選定してもらえます。

プロは下地補修から膜厚管理まで一貫して施工するため、DIYより高い耐久性が確保できます。

保証が付く点も大きな安心材料で、施工後の不具合にも対応してもらえるでしょう。

また、防水専門業者であれば、事前の現地調査や見積もり相談が無料の場合もあり、建物の状態を正確に診断してくれます。

安全性と品質を重視するなら、専門業者への依頼が確実な選択です。

DIYに使えるおすすめのウレタン防水材・トップコート|プロの施工事例も紹介

DIYに使えるおすすめのウレタン防水材・トップコート|プロの施工事例も紹介

DIYで防水施工をおこなう際は、扱いやすい材料を選ぶことが大切です。

人気のウレタン防水材やトップコートの特徴を知ることで、失敗を防ぎながら適切な仕上がりを目指せます。

また、あわせて弊社「株式会社翔和の施工事例」も紹介します。

ホームセンター・通販で人気の防水塗料3選

DIY向けのウレタン防水材は、ホームセンターや通販で手軽に購入できます。

初心者でも扱いやすい1液タイプが多く、ローラーで塗り広げるだけで簡単に施工できます。

以下の3商品は、扱いやすさと信頼性のバランスが良く、DIYで選ばれることが多い定番品です。

種類

商品名

内容

価格の目安

小規模補修用

(ひび割れ・穴などの応急手当て用)

アサヒペン超強力ウレタン防水材リークナイン

・ローラーで塗れる1液ウレタン

・初心者向け。

2,000~4,000円

単品ウレタン防水材

(ベランダ・陸屋根の小面積補修)

アサヒペン1液ウレタン防水材(1kg前後)

・プロも使うウレタン系で耐久性抜群

・小さなベランダなど部分補修に最適

・プライマー後に上塗りを重ねて仕上げるシンプル工程

6,000~10,000円

ウレタン防水スターターキット(必要材料が全部そろう)

アサヒペン1液ウレタントップコートセット(約8㎡対応)

・プライマー+中塗り+トップコートのセット

・DIY初心者でも防水工事がひと通り完結できる

12,000〜18,000円

ひと目で比較できるため、初めてでも商品を選びやすくなります。

トップコートやプライマーの選び方

プライマーは、防水材を下地に密着させるために欠かせない材料で、塗り残しがあると剥がれや膨れの原因になります。

トップコートは、紫外線や風雨から防水層を保護する役割があり、耐久性を大きく左右します。

DIYでは、使用するウレタン防水材に対応したプライマーとトップコートを選ぶことが重要です。

メーカーが推奨する組み合わせを確認すると、施工後のトラブルを防ぎやすくなります。

材料選びを丁寧におこなうことで、防水効果を長く維持できるでしょう。

DIYとプロ施工の仕上がりの違い(施工事例で比較)

DIYとプロ施工では、仕上がりに大きな差が出ます。

DIYとプロ施工の仕上がりの違い(施工事例で比較)

出典:株式会社翔和公式Webサイト

施工事例のように、専門業者は下地補修から膜厚管理まで徹底し、防水層が美しく均一です。

特に、立ち上がりや端部の処理はDIYで最も難しい部分で、隙間が生じると雨水の侵入を招いてしまいます。

プロは補強メッシュや専用道具を使い、細部まで高い精度で仕上げます。

ビフォー・アフターの写真を比較すると、膜厚の均一さや表面の滑らかさが一目で分かり、防水効果の違いを実感できるでしょう。

まとめ|屋根の防水がDIYで難しいと感じたら専門業者の翔和へ相談を

まとめ|屋根の防水がDIYで難しいと感じたら専門業者の翔和へ相談を

屋根の防水をDIYでおこなう場合は、正しい材料選びと手順の理解が欠かせません。

特に、下地処理や乾燥時間の管理を丁寧に進めると仕上がりが安定し、一定の防水効果が期待できます。

ただし、広い面積や劣化が進んだ屋根はDIYでの対応が難しく、無理をすると雨漏りが悪化する可能性があります。

安全性と耐久性を重視するなら、専門業者への相談が安心です。

屋根の防水に関するご相談は、6,000件以上の防水問題を解決してきた「防水施工のプロ」株式会社翔和へお気軽にお問合せ下さい。

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