ヘーベルハウスのアフターサービス完全ガイド|60年点検の実態・保証の要点・外部業者の上手な使い分け

ヘーベルハウスは「60年点検システム」など手厚いアフターサービスで知られていますが、実際には点検後の補修費やメンテナンスには費用がかかります

さらに、保証期間内であっても保証対象外になる場合もあり、費用面で悩む方も少なくありません。

この記事では、主に下記の4点を解説します。

  1. ヘーベルハウスのアフターサービスにおける問い合わせ先や保証の仕組み
  2. メンテナンスや修理費用の実態
  3. 指定業者と外部業者の違い
  4. 信頼できる業者の選び方

ヘーベルハウスのアフターサービスについて、理解をより深めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

ヘーベルハウスのアフターサービスに関する問い合わせ先

ヘーベルハウスのアフターサービスに関する問い合わせ先

ヘーベルハウスでは、入居後の安心を支えるために複数の窓口が用意されています。

緊急時や定期点検、リフォーム相談まで幅広い対応が可能です。

ヘーベリアンセンター|24時間・365日受付可能な窓口

ヘーベリアンセンター」は、入居者専用のアフターサービス窓口です。

ヘーベリアンセンターの最大の特徴は、 24時間365日対応で、雨漏りや水回りのトラブル、設備の不具合など緊急性の高い問題にも迅速に対応してくれる点です。

電話1本で専門スタッフにつながるため、初めてのトラブルでも安心感があります。

また、修理や点検の手配もここから一括して依頼できるため、どこに連絡すべきか迷う必要がありません。

ヘーベルハウスに住むうえで、日常的なサポートを受けられる心強い窓口といえます。

ヘーベリアンネット|会員向けの便利なデジタルサービス

ヘーベリアンネット」は、入居者向けの会員制オンラインサービスです。

パソコンやスマートフォンからアクセスでき、過去の点検履歴や保証内容をいつでも確認できます

さらに、リフォームに関する提案や最新情報の提供も受けられるため、住まいの維持管理に役立ちます。

従来の電話窓口に加え、デジタルで手軽に情報を得られるのが大きな魅力です。

また、点検スケジュールの確認や申し込みもできるため、日常的なメンテナンス管理をするうえで役に立ちます。

忙しい方でも、時間を選ばず利用できる利便性の高いサービスです。

ヘーベルハウスのアフターサービスとは?

ヘーベルハウスのアフターサービスとは?

ヘーベルハウスのアフターサービスは、60年点検を中心とした長期サポート体制が特徴です。

保証内容や他社との違いを理解しておきましょう。

60年無料点検システムの概要

ヘーベルハウスの大きな特徴は、最長60年にわたる無料点検システムです。

新築後は1年・2年・5年の初期点検がおこなわれ、その後は5年ごとに定期点検が実施されます

点検自体は無料で受けられるため、住まいの不具合を早期に発見できるのがメリットです。

ただし、点検の結果として必要とされた補修や改修工事については有償になるケースが多い点には注意が必要です。

この仕組みは、長期的な建物の維持管理を目的としており、計画的にメンテナンスを進めるための基盤となっています。

保証の基本方針(構造・防水・設備の違い)

ヘーベルハウスの保証は、対象によって期間が異なります。

まず、構造躯体や防水部分は長期保証となっており、10~30年を目安にサポートが受けられるケースが多いです。

一方で、給湯器やキッチン設備などの設備系は短期保証が基本で、一般的に2~5年で終了します。

さらに、保証には条件が設けられている場合もあり、定期点検を受けていなかったり、外部業者で修繕をしたりした場合には保証対象外になる可能性があります

どの範囲が保証されるのかを事前に確認し、必要なメンテナンスを計画的に進めることが重要です。

他の大手ハウスメーカーとの比較

ヘーベルハウスは最長60年の無料点検が特徴ですが、他の大手ハウスメーカーと同様に延長保証には有料補修が必要です。

会社名

初期保証

延長保証の条件

ヘーベルハウス

30年

有料補修で60年まで延長可

積水ハウス

30年

有料補修で10年ごと延長

パナソニックホームズ

35年

有料補修で60年まで延長

セキスイハイム

20年

延長なし

一条工務店

10年

有料補修で30年まで延長

トヨタホーム

30年

有料補修で60年まで延長

住友不動産

10~30年

有料補修で最大30年まで延長

ミサワホーム

30年

有料補修で10年ごと延長

ダイワハウス

20~30年

有料補修で延長可

三井ホーム

10年

有料補修で30年まで延長

このように、他社でも「延長=有料」が前提で、ヘーベルハウスは無料点検期間が60年までと長い点が強みです。

ヘーベルハウスのアフターサービスにおける注意点

ヘーベルハウスのアフターサービスにおける注意点

長期的に安心できる仕組みが整っている一方で、補修費や保証条件には注意が必要です。

誤解を避けるために押さえておくべきポイントを整理します。

  1. 点検は無料でも補修費は発生する
  2. 保証対象外になるケースもある
  3. メンテナンス費用が高額になりやすい

順にみていきましょう。

点検は無料でも補修費は発生する

ヘーベルハウスの60年点検システムは「無料点検」とうたわれていますが、点検費用が無料であっても、実際に補修や改修が必要と判断された場合は有料となります

例えば、外壁シーリングの劣化や屋上防水のひび割れなどは、点検で指摘されても工事費用は別途発生します。

「無料点検=完全に費用がかからない」と誤解してしまい、後から高額な請求が出て驚くケースも少なくありません。

無料点検は、あくまで不具合を早期に発見する仕組みと理解しておきましょう。

保証対象外になるケースもある

ヘーベルハウスの保証は幅広い範囲をカバーしていますが、すべてが無条件で対象になるわけではありません

例えば雨漏りや外壁損傷が発生した際、台風や地震による自然災害や経年劣化が原因であれば、保証の対象外となる場合があります。

また、定期点検を受けていなかったり、ヘーベルハウスの指定業者以外で工事をおこなった場合は、保証が打ち切られるリスクもあります。

長期保証を十分に活かすには、条件をしっかり把握して定期点検を受けることが重要です。

メンテナンス費用が高額になりやすい

ヘーベルハウスのアフターサービスを利用した修繕は、指定業者による施工が基本となり、費用が高額になりやすい傾向があります。

資材や工法が独自の基準で設定されていることに加え、指定業者を通すことによる中間マージンが発生する点が要因です。

そのため、外部業者に依頼した場合と比べて1〜2割ほど割高になるケースも少なくありません

品質や安心感は得られるものの、費用面では負担が大きくなる可能性があるため、事前に見積もりを比較し、必要に応じた外部業者の活用も検討しましょう。

ヘーベルハウスのアフターサービスにかかる費用の実態

ヘーベルハウスのアフターサービスにかかる費用の実態

点検は無料でも、実際の補修やメンテナンスには相応の費用がかかります

築年数が進むほど高額化しやすく、事前の理解が大切です。

ヘーベルハウスのアフターサービスにかかる費用の実態は、下記のとおりです。

  • 点検後に発生する修繕費用の目安
  • 築20年・30年で高額化する大規模メンテナンス費用
  • 費用が高額になる理由(指定業者・資材・施工体制)

順にみていきましょう。

点検後に発生する修繕費用の目安

ヘーベルハウスの無料点検で不具合がみつかると、補修費用が発生します。

小規模な補修であれば数万円程度で済むこともありますが、屋上やバルコニーの防水トップコート更新は数十万円単位になるのが一般的です。

さらに、外壁シーリングの補修や部分的な打ち替え工事は、10〜50万円前後になるケースもあります

点検は、建物の健康診断のような役割を果たすため、不具合の早期発見につながる一方、補修費用は利用者負担です。

小さな劣化を見逃さず、計画的に修繕を進めることが長期的なコスト削減につながります。

築20年・30年で高額化する大規模メンテナンス費用

築年数が進むと、修繕の規模も大きくなりやすく、費用が高額化します。

例えば、屋上防水の全面改修は100万円以上かかるのが一般的で、外壁塗装やシーリング打ち替えを同時におこなうと100〜200万円に達するケースも珍しくありません。

さらに、給湯器やサッシなどの設備更新も必要となり、数十万円単位で費用が発生します。

築20年、30年といった節目では複数箇所の工事が重なりやすく、合計で数百万円規模の出費となる可能性もあります

将来の負担を見越し、早めに資金計画を立てることが重要です。

ヘーベルハウスのメンテナンス費用に関する、より詳しい情報が知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

【関連記事】ヘーベルハウスの「メンテナンス費用」はなぜ高い?保証・費用相場・外注の選び方を解説!

費用が高額になる理由(指定業者・資材・施工体制)

ヘーベルハウスの修繕費用が高額になりやすい理由には、指定業者や施工体制の特徴があります

まず、指定業者による施工は自社基準価格で設定されるため、相場より高めになる傾向があります。

また、外壁材や部材に純正品や特注品を使用するケースが多く、これがコスト増につながります。

さらに、施工は協力会社を通しておこなわれることが多く、その分マージンが上乗せされる仕組みです。

品質や安心感は確保される一方で、費用面の負担は避けられません。

こうした背景を理解しておくことで、納得感のある選択ができるでしょう。

保証が切れた後に必要な修繕と費用相場

保証が切れた後に必要な修繕と費用相場

ヘーベルハウスの保証が切れると、修繕費用はすべて自己負担となります。

屋上防水や外壁、雨漏り補修は高額になりやすく、早めの計画が不可欠です。

  1. 屋上防水工事の内容と費用目安
  2. 外壁シーリングや塗装工事のメンテナンス費用
  3. 雨漏り発生時の復旧費用

順にみていきましょう。

屋上防水工事の内容と費用目安

ヘーベルハウスの多くに採用される陸屋根は、防水層が劣化すると雨漏りリスクが一気に高まります。

そのため保証が切れたあとは、屋上防水工事が必要となるケースが多いです。

工法は、シート防水やウレタン防水が一般的で、費用は100〜200万円ほどが相場です。

これらは全額自己負担となり、まとまった金額の出費が避けられません。

防水工事は、建物全体を守る基盤となるため、計画的な資金の確保が必要です。

外壁シーリングや塗装工事のメンテナンス費用

外壁のシーリングや塗装も、保証終了後に必要となる代表的なメンテナンスです。

シーリングの打ち替えは50〜150万円程度、外壁塗装は100〜200万円が目安となります。

ALC外壁を採用するヘーベルハウスでは、シーリングの劣化が雨漏りの大きな原因になるため、定期的な補修が欠かせません。

塗装工事を怠ると、外壁表面の防水性が低下し、建物全体の劣化を早めるリスクもあります。

費用負担は大きいですが、放置した結果さらに高額な修繕が必要になるのを防ぐためにも、適切なタイミングでの実施が重要です。

雨漏り発生時の復旧費用

保証が切れた後に雨漏りが発生した場合、その復旧費用は状況によって大きく変わります。

軽度であれば部分補修のみで10〜30万円程度に収まることもありますが、下地の腐食や内装まで被害が及ぶと100万円を超えるケースも少なくありません。

特に、壁紙や床材の張り替えが必要になると費用が膨らみます。

ただし、火災保険が適用できる場合もあるため、まずは保険の補償内容の確認が必要です。

雨漏りは放置すると被害が拡大しやすいため、早期対応が費用を抑える鍵になります。

ヘーベルハウスが雨漏りした際の、保証制度や依頼する指定業者と外注業者の違い、さらに防水工事の費用相場などについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

【関連記事】ヘーベルハウスの屋上防水工事はどこに頼む?費用相場やメリット・注意点を徹底チェック!

ヘーベルハウス指定業者以外に依頼できるのか?

ヘーベルハウス指定業者以外に依頼できるのか?

外壁塗装やシーリング、防水工事は専用部材や特殊工法を必須としないため、必ずしも指定業者に依頼する必要はありません

外部業者でも対応可能ですが、保証や費用面の違いを理解したうえで選ぶことが大切です。

  • 指定業者に依頼する場合のメリットと注意点
  • 外部業者に依頼する場合のメリットと注意点
  • 指定業者と外部業者の違いを比較

順に解説します。

指定業者に依頼する場合のメリットと注意点

ヘーベルハウスの指定業者に依頼する一番の魅力は、保証との連動性です。

施工後もメーカー保証が継続されるため、安心感を得やすいのが強みです。

ただし、費用は割高になりやすいため注意が必要です。

メリット

注意点

  • メーカー保証と連動するため修理後も安心
  • マニュアルに基づいた施工で品質が安定
  • 純正資材や指定施工体制で費用が高め
  • コストパフォーマンスは低めになる傾向

安心を優先する人には適した選択肢ですが、価格面では慎重な検討が欠かせません。

外部業者に依頼する場合のメリットと注意点

外部の防水専門業者に依頼する場合、費用を抑えられる点と工法の自由度が大きなメリットです。

ただし、メーカー保証とは連動しないため、信頼できる業者選びが必須となります。

メリット

注意点

  • 中間マージンがなく、同じ内容でも安価になりやすい
  • シート防水やウレタン防水など工法の自由度が高い
  • メーカー保証が切れるリスクがある
  • 業者ごとに品質差があり、実績確認が必要

コスト優先か保証重視か、自分に合った判断基準で選ぶことが重要です。

指定業者と外部業者の違いを比較

指定業者と外部業者の費用の違いを、 トップコート塗り替えと防水シート再施工を例に比較してみます。


工事内容

実施時期の目安

ヘーベルハウスの費用相場

(1平米あたり)

指定業者以外の一般的な相場

(1平米あたり)


特徴・ポイント

トップコート塗り替え

10~15年

2,600~5,200円

1,800~2,200円

  • 表面の保護層を再塗装
  • 費用は高めだが保証体制に基づいた施工

防水シート再施工

20~30年

7,000~13,000円

3,500~7,500円

  • 既存防水層の上に新しいシートを重ねる
  • 単価差が大きい。

ヘーベルハウスの工事が高額になる背景には、独自の施工基準や専用資材の使用、保証制度維持のコストが関係しています。

安心感は得られますが、費用負担は一般的な相場の約1.5〜2倍になるケースも少なくありません。

そのため、指定業者と外部業者の見積もりを比較し、保証とコストのバランス確認が重要です。

防水専門業者を選ぶ際にチェックすべきポイント

防水専門業者を選ぶ際にチェックすべきポイント

ヘーベルハウスの防水工事は特殊性が高いため、業者選びを誤ると再発リスクや無駄な費用負担につながります。

防水専門業者を選ぶ際に、チェックすべきポイントは下記の3点です。

  1. ヘーベルハウスの防水工事実績があるか
  2. 費用が明確で相見積もり比較ができるか
  3. 工事後の保証やアフターサービスが充実しているか

順に解説します。

ヘーベルハウスの防水工事実績があるか

ヘーベルハウスはALC(軽量気泡コンクリート)パネルを使用しており、一般的な住宅とは異なる工法が採用されています。

そのため、防水工事を依頼する際は、ヘーベルハウス特有の構造や陸屋根に対応した施工実績があるかを必ず確認しましょう。

実績が豊富な業者は、雨漏りの原因を正確に突き止めやすく、施工の精度も高い傾向にあります。

また、過去の施工事例や写真を見せてもらうことで、技術力や仕上がりのイメージを確認できます。

経験値のある業者を選ぶことが、雨漏り再発防止の第一歩です。

費用が明確で相見積もり比較ができるか

防水工事は、工法や使用する資材によって費用が大きく変動します。

見積書に「一式~円」などの大まかな金額だけではなく、材料費・人件費・保証費用などが細かく明記されているかを確認しましょう

また、複数の業者から相見積もりを取ることで相場感を把握でき、過剰な費用請求を避けられます。

工事内容と費用の内訳を比較すれば、単に安さだけでなく、適正価格で信頼性のある施工を提供しているかどうかを判断できるようになります。

透明性の高い見積もりは、信頼できる業者の条件です。

工事後の保証やアフターサービスが充実しているか

防水工事は施工直後ではなく、数年後に効果の差が表れる工事です

そのため、工事後の保証やアフターサービスがどの程度整っているか、事前の確認が重要です。

保証年数や保証範囲を具体的に提示しているか、また不具合が発生した場合に迅速に対応できる体制があるかをチェックする必要があります。

さらに、定期的なアフター点検や緊急時の対応サービスができる業者であれば、長期的な安心につながります。

施工そのものだけでなく、その後のフォロー体制まで含めた比較で、真に信頼できる業者を選びましょう。

ヘーベルハウスのアフターサービスを理解して、安心できる住まいを維持しよう!

ヘーベルハウスのアフターサービスを理解して、安心できる住まいを維持しよう!

ヘーベルハウスのアフターサービスは、60年にわたる長期点検や保証制度により、住まいの安心を支える仕組みです。

ただし、点検は無料でも補修やメンテナンスは有償となり、指定業者対応では費用が相場より高くなる傾向があります

外部業者を活用すればコストを抑えられますが、保証との連動性には注意が必要です。

アフターサービスの内容と費用の実態を正しく理解し、自分に合った依頼先を選べば、安心できる住まいを長く維持できるでしょう。

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